入社式に関すること: 2008年1月アーカイブ



入社式の式典を終えると、次は実務的な内容となります。入社に際してのオリエンテーションや先輩・同期入社の人による懇親会やパーティなど、先ほどまでの入社式とはちょっと違ったムードになります。ここでひとつ注意事項があります。入社式の緊張が張り詰めた空気とは一変してリラックスしたムードになりますが、これも入社式の一部ということで、会社行事であることを忘れてはいけません。よくこの席でハメを外してしまったという失敗談を見ることが出来ますが、中には笑って済ませられないものもあるようです。
ちなみに筆者の入社式にもこんな懇親会がありました。金融関係の企業だったということもあり、窓口業務を担当する女性の新入社員が多数居ました。短大や大学を卒業したばかりの若い女性ですから、どうしても先輩社員の視線や関心が集中します。ついには同期で入社した新入社員までもが大いに関心を持ってしまい、さながら大学生のコンパのようになっていた記憶があります。入社式がお堅いものだっただけに出席者も緊張したので、その反動もあったと思います。あくまでも会社行事の一環ということで無礼講はご法度...というのは建前で、幹部クラスの社員もすっかり楽しんでいましたから、やはり大阪の企業は金融関係であってもざっくばらんな社風なんだと妙に感心してしまいました。
色々な就職活動の指南書を見ているとこの懇親会に関する記述が必ずあります。それを読むと「今後の人間関係を円滑にするためにも節度ある行動を」というのがほとんどです。実際に筆者もこういった指南書を見て入社式に臨んだので、どんどんハメを外す先輩社員に戸惑いましたが、最後には一緒になってハメを外していました(笑)すっかり先輩社員や幹部社員の方々と打ち解けて、その日は懇親会が終わってからも繁華街に2次会に繰り出しました。もちろんそんな新入社員が全員というわけではなく、そうでない新入社員もいましたが、結果としてこの「入社式」のお蔭でその後ずいぶん可愛がってもらいましたから、入社式の行動というのも地域柄や企業風土など、ケースバイケースだと思います。
なお、懇親会というのは通常立食パーティ形式をとっているところがほとんどです。立食パーティというのは色々な人のところに歩み寄って話が出来るようにあえて配慮されているのですから、ここは積極的に色々な人と会話をしてみましょう。もちろん色々な人から声を掛けてもらうと思いますので、この際どんな肩書きの人なのかを置いておいて、自分の人間性が伝えられるように楽しい時間をすごせれば理想的です。



それでは入社式とは実際にどんなことをするのか、その内容を見てみることにしましょう。世の中には数え切れないほどの企業がありますから、その企業全てが同じような入社式をしているということではありませんが、どんな企業の入社式でもおおむね行われている内容についてお話します。
入社式の式次第でまず最初に行われるのは、なんと言っても社長の挨拶です。社長というのは企業のトップです。それだけの企業のトップに君臨している人というのは、やはり普通の人とは違う何かを持っています。せっかくの機会なのでそうした"一流の人"を直に見て、その話に耳を傾けてみましょう。きっと何か得られるものがあるはずですし、企業の規模によってはもしかすると次に社長に会えるチャンスは当分ないかも知れません。この時に必ず一人や二人はいるのですが、くれぐれも携帯電話の電源や着信音は切っておきましょう。企業のトップが語る、入社式の冒頭で携帯の着信音が鳴っているようでは恥ずかしい思いをしますし、今後の社会人生活の出鼻をくじかれてしまいます。またそんな新入社員を見た社長が何を思うか、自ずと想像がつきます。
次に多くの企業が行っているのが、入社辞令の交付。辞令というのは企業が社員に対して交付する命令書のようなもので、入社の場合は新入社員を採用して社内の該当部署に配属することを命じる内容となっています。辞令は今後の会社人生において、転勤や転属、人事異動などの際にも目にすることがあるかも知れません。そんな人生で初めて交付される記念すべき辞令書です。
次に、これは行うところと行わないところがありますが、会社から辞令を受けた新入社員による答辞を行うところがあります。答辞とは会社に迎え入れられた新入社員が会社に対して言葉を返すものです。卒業式だと答辞は卒業生の代表が読み上げますから、当事者によるコメントだと思って下さい。入ったばかりの会社の社長や役員がズラッと並んでいるところで新入社員を代表して答辞を読み上げるというのは、大変緊張するものですが、もしあなたが選ばれたとしたらこんなチャンスはなかなかありません。社長や重役、先輩たちに自分の顔や名前を覚えてもらう絶好の機会なので、ここはビシッと堂々たる姿勢で決めたいものです。
最後は記念写真を撮影して入社式は無事終了となります。儀式的な入社式はこれにて終了となるところが多いですが、これより先は入社についてのオリエンテーションなど、入社式というより実務的な説明会のような内容に移ります。



入社式

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毎年春になると必ずニュースに流れるのが大手企業の入社式映像。特にNTTの入社式は必ずと言っていいほどマスコミが取材しているように思います。それだけ存在感のある企業ですし、新入社員も多いからでしょう。つい最近まで学生だった新入社員が神妙な面持ちで社長の訓示を聞いたりしている光景は毎年ながら自分もこの当時はそうだったことを思い出させてくれます。
さてこの毎年行われる入社式、これはいったい何でしょう?インターネットの用語辞典「はてなダイアリー」によると、「企業が行う新入社員を激励する式典」とあります。これは確かに正解なのですがこれだけだとちょっと意味が足りないかなという気もします。入社式は基本的にその年に新卒入社する人が対象で、それらの人に対して愛社精神を持ってもらったり仕事に対するモチベーションを高めるために行われます。企業によってはその業種にちなんだちょっとユニークな入社式を行ったり、マスコミに取材されることを前提にタレントや有名人などが飛び入り参加するような趣向を凝らしているところもあります。
日本は終身雇用が基本だったという企業風土があり、新卒で入社した社員は定年退職を迎えるまでずっとその会社の一員であるという感覚が普通でした。就職する学生も、入社式とは今後約40年間在籍する会社に入る儀式という意味合いがありました。そのため、このような入社式という文化が生まれたのです。3年しか在籍しない学校でも入学式と卒業式があるのですから、40年在籍する会社には当然これほどの式典があって当然ですね。このような企業風土や文化は日本独特のものなので、実はこの入社式という文化は日本だけのものです。確かに言われてみると欧米の大企業が入社式をやっている映像というのは見たことがないですね。
ところが面白いことに欧米の企業が日本に進出して日本法人となっている場合、この日本法人は入社式を行うところがほとんどです。本国の本社が行っていない入社式を日本法人だけが行うというのも妙な話ですが、たとえ外資系と言っても日本法人の場合は社長も社員も大半が日本人なのですから、郷に入らば郷に従えということなんでしょうか。
大卒の新入社員の場合、実はこの入社式の前にも色々な式典に参加しているはずです。就職の内定が早まる中、4回生になった頃に内定が出ているということも珍しくありません。ですが就職協定という建前があるので、内定は10月1日付けでないと辻褄がありません。そこで最初に内定した時に内々定式、そして10月1日は他の企業の内定式に出席させないために各社同日に内定式が行われます。そして4月1日にようやく入社式となるわけです。こんなことをしているのは日本だけなので、やはり日本人は式典好きなんだなぁと実感します。

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